Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

ゴルフ名言の綾を味わうには、  ゴルフからちょっと離れて空想することが一番だ!

❖ ゴルフ歴30数年ともなると、ゴルフの生活に及ぼす影響は並々ならぬものがあることを感じる。そんなことを具体的な言葉で表している名言があることに、ゴルフの味わい深さを感じたりしている。そんな内容の名言を1つ取り上げてみたい。

 

❖ 100シューターはゴルフをおろそかにし、90シューターは家庭をおろそかにし、80シューターはビジネスをおろそかにし、70シューターはすべてをおろそかにする、と。実に言い得て妙である。感嘆してしまう。ゴルファーの皆さんは胸に手を当ててみてください。それぞれシュートの数のゴルファーには思い当たることがあるはずだ。それぞれのレベルの違いにより、思い当たる深さが異なることであろう。

 

❖ この言葉は作者不明で、アメリカでは古くから知られている言葉と、摂津茂和著「ゴルフ名言集➂」に書かれている(夏坂健の著作ではデビット・ロイド・ジョージとなっている)。ゴルフが上達し、80台70台のゴルファーになると、ゴルフのことばかり考えるようになるため、家庭はおろか仕事にも影響し、シングルプレーヤーは、何はさて置いてもゴルフを第一に考えるようになる。「すべてをおろそかにする」という表現は実に言い得ている。

 

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                                  英国の元首相デビット・ロイド・ジョージ

 

❖ ゴルファーについてはさまざまな言い方がある。たとえばアベレージゴルファーとか、月イチゴルファー、シングルゴルファーなどである。アベレージとは平均的ゴルファーのこと。平均的とは数が最も多いゴルファーで、95~105程度で平均して100スコアを指しているようだ。月イチゴルファーはアベレージゴルファーとシングルゴルファーの間ぐらいだろうか。シングルに向かって努力しているゴルファーたちのことだろう。

 

❖ シングルゴルファーはその名のとおり、ハンシキャップが1~9までのゴルファーである。とはいっても片手ハンディの人と両手の人ではかなり差がある。おおかたは後者の人達を言うことが多い感じがする。後者は75~85辺りで回れるゴルファーである。いずれにしても上記の名言と照らし合わせてみるとそれぞれ納得するところである。

 

❖ ゴルフの好きな人は「ゴルフ名言集」を読むことが多いと思われるが、過去にさまざまな著作が出版されている。中でもぜひ注目したいのが、摂津茂和の著作と夏坂健の著作である。摂津茂和(1988年没)は世界的に著名なゴルフ史研究家で優れた書作も多い。ゴルフミュージアム廣野ゴルフ倶楽部内)の設立に多大な貢献をした人で、小説家でもあった。「不滅のゴルフ名言集」①~➂(ベースボールマガジン社/2009年)は読み応えがある。

 

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❖ もう一人の夏坂健(2000年没)は「読むゴルフ」の世界を創った人で、この人ほどゴルフファンに愛されている人はいないであろう。健在であれば84歳で、その後にかなりの著作を発表しゴルフファンを楽しませてくれたであろうにと、誠に残念である。彼の残した名言集には「ゴルフの奥の手~名言のホールインワン」や「騎士たちの1番ホール~不滅のゴルフ名言集」などがある。

 

❖ ゴルフの奥深さと人間の心理に共通するものを持つスポーツはゴルフに優るものはない。それだけに下手は下手なりに、ベテランはベテランなりにゴルフから人間世界をみることになる。そこが何よりも面白いというのがゴルフの世界である。おしまいに夏坂健著の「騎士たちの1番ボール」から上述と同じ名言を取り上げよう。こちらは英国の元剛腕首相デビット・ロイド・ジージの言とある。

 

❖ ハンディ30の人はゴルフをおろそかにする。ハンディ20の人は、家庭をおろそかにする。ハンディ10の人は、仕事をおろそかにする。ハンディ10以下の人は、すべてをおろそかにする。翻訳によって異なるようだが、こちらの方が分かり易い感じがする。彼はこんなことも言っている。ゴルフは一番下手な人がいちばんトクをする唯一のゲームである。なぜなら上手い人はわずかなミスにもクヨクヨするのに対し、下手な人はクヨクヨするにはミスが多すぎるからだ、という。こちらも言い得て妙である。