Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

訪日外国人観光客のゴルフ場利用者は1%以下、なぜですか?

ブログ名 ~ Golf My Wonderland By Konno
はてなダイアリー」終了に伴い、こちらの
移籍しました!今後ともよろしくどうぞ!!


❖ 「日本のゴルフ場を中韓ゴルファーが救う!?」(取材/文・小川朗)という記事がゴルフ雑誌「パーゴルフ」9/18号に載っている。チャイナ資本が千葉のゴルフ場に進出している例、裕福層の中国人のみを対象とする旅行代理店、韓国人ゴルファーの北海道/九州に押し寄せる事例など、丁寧に取材してレポートしている。

❖ 少子高齢化とシニア層のゴルフ離れと、ゴルフ業界は将来に悲観的な患側が頻発しているなかで、いま日本ゴルフツーリズム推進協会がこの課題取り組んでいる。先日、日本ゴルフ場経営者協会と日本ツーリズム推進協会の主催で、「ゴルフツーリズムセミナーが文部省の講堂で開かれたので、ゴルファーに関心のありそうな課題をレポートしたい。

❖ セミナーは「世界のゴルフツーリズムと日本の現状について」と題して、3人の講師が登壇した。全体のテーマについて(北海道大学教授遠藤正氏/写真)、三重県のゴルフツーリズムの取り組みついて(三重県海外誘客課長松本将氏)、ゴルフの市場と人口の関係について(スポーツ庁参事官増井国光氏)がそれぞれ講演した。

❖ 講演のなかで、関心事をピックアップしてみると、かねてから政府が観光立国を打ち出し、外国人観光客の誘致を計ってきているが、一昨年(2016年)は2400万人、その中でゴルフプレー数は6万5千人、1%に遠く及ばない数だ。仮に毎年プレー数が倍増したとしても今年は26万人、予想3200万人の来日数で割ると、やはり1%にも満たない。この現状をみると、ゴルフ場業界はプレー数の減少を留める対策として、この訪日外国人観光客(インバウンド)に取り組む必要がありそうだ。

❖ 日本ゴルフ場経営者協会(NGK)のインバウンド受け入れに関する調査によると、まず2015年度の受け入れ実績は調査の回答289ゴルフ場中161ゴルフ場で、半数を越える56%、翌年の2016年度は回答225ゴルフ場中138ゴルフ場で、61%といずれも伸びている。この2年間の実績では、国別数でみると、韓国人が最も多く、次に台湾人、中国人とつづく。

❖ ではインバウバウンドゴルファーの地域別来場者数をみるとどこが検討しているか。2015年度では1位中部地域(静岡・愛知・岐阜・三重)2位が九州・沖縄、3位が中国地方(鳥取・島根・岡山・広島・山口)、翌年の2016年では1位九州地方、2位北海道、3位中部地方となっている。インバウンドに力を入れている三重、北海道が伸びていることがわかる。

❖ 数字は僅かではあるが、この2年間でインバウンドに注力している地域が増加しているということは、努力次第でこれからのインバウンドゴルファーの増加が期待できることを示している。その意味では、成功事例として各道府県と各ゴルフ場は大いに参考になるといえる。

❖ 上記の内容は主にインバウンドとゴルフ場利用の関係を、セミナー資料から拾い出しているが、この課題を推進して行くには、インバウンドの増加に伴い、リピーターと地域訪問化が進行しているなかで、地域観光誘致の1つとして行政の参加、各ゴルフ場の受け入れ体制、そしてゴルフを重視する旅行会社と連携し、積極的に誘致するアクションが必要である。それに対してゴルフ場におけるインバウンドへの関心度は余りにも低すぎる。

❖ この問題課題は、ゴルフ場業界にとって大きな存在なので、もう少しデータを集めて紹介できるよう次回もテーマにしてみたい。