Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

ゴルフ番組の解説者に新しい時代はくるのか!!

ゴルフ番組の解説者に新しい時代はくるのか!!

❖ 「全米プロ選手権」が終わり、今年のメジャー大会は終わった。松山英樹の活躍も相まって、4メジャー大会を深夜や早朝まで、眠気を抑えて長時間テレビ観戦したゴルフファンも多いことだろう。観戦するなかで、音声を聴こえるか聴こえないぐらい小さくして観ていた人もいたのではないか。登場する番組の解説者、コメンテーターがいつも同じ人で、新鮮味に欠けるため、音声を絞ってしまうのである。

❖ 男子メジャートーナメントでは、戸張捷青木功、女性メジャートーナメントでは、樋口久子岡本綾子などがその好例だ・・・。日本のゴルフ界を背負ってこられた方々で、尊敬の念は深いが、時には老人跋扈のように見えなくもない。もっと要所要所のところに適宜顔を出す程度で、後は後任を育てる役割を担ってほしいものだ。

その点、NHKの「PGAツアー番組」の佐渡充高、田中泰二郎、WOWOWの「米LPGAツアー番組」の羽川豊などは、放送局の番組としてレギュラー契約し登場。番組で取材し、また調べたりして放送に対応して好感が持てる。彼らは大方50歳前後で、脂の乗りきっている年代である。

❖ 雑誌「パーゴルフ」の今年2月14日号にはパーゴルフPLUSで、好きなゴルフ解説者を募集ところ210人から投票があり、その結果は次のようになっていた。男性の1位が田中泰二郎、2位がタケ小山、3位が丸山茂樹、女性の1位が岡本綾子、2位古閑美保、3位森口祐子、となっている。

❖ この集計は人気投票で、投稿者数が210人という少ない分母なので、実際の人気度合いは分かりかねる。それにしても樋口久子青木功戸張捷など、メジャーと言うと顔を出てくる人は3位以内にはいない。男性の4位に戸張捷、女性の4位に樋口久子が入ってきているが・・・。全体的にベスト3位内は年齢層が比較的若いことは、何かを示唆しているようにも受け止められる。

❖ 特定の解説者がテレビに登場する背景には何があるのだろうか。いろいろ考えられそうだが、たとえば、テレビ局は視聴率アップに貢献できる人、またテレビを見るゴルファーにはシニア層が多くなるという傾向、そして解説者とスポンサーとの繋がり、などなどである。テレビ局は、ともかく人気のある有名人でゴルフに精通している人を求める。スポンサーは有名人で自分のところの商品との兼ね合いがいい人など背景にあるだろう。

❖ ゴルフファンにとって解説者に求めたいのは、上手に話しことではなく、進行している試合の見どころは勿論もこと、そのゴルフコースの設計の特色とか、プレーヤーのメンタル分析やメンタルトレーニングに関すること、テレビ中継の接戦とかつての名勝負についてなど、歴史を含めたゴルフ全般から楽しく興味を抱かせる話を聴きたいのだ。かつて「頭脳のゴルフ」(1987年刊)の著者で作家の三好徹が、このころも聴くに堪える解説者はいない、と嘆いている。今もあまり変わらない。聴くに堪える解説者を望みたいところだ。(了)