Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

宮里藍選手引退記者会見を見て思うこと!!

❖ 藍ちゃんはいつも清々しい。記者の質問にてきぱきと答え、背を伸ばし相手の顔をしっかりみて話す。31歳の引退は早いなぁと誰しも思うが、デビューしてすでに15年、身も心も疲れてしまったのだろう。ゴルフというスポーツは技術の上にハードなメンタルテクニックを必要とする。きっと両方とも使い果たしてしまったのだろう。世界第1位だったメキシコのロレーナ・オチョア選手の引退も29歳だった。


❖ スポーツ界にあって、一時代を築き尊敬されたスポーツマン、スポーツレディは多く存在する。しかしゴルフの世界ではそう多くない。戦前の赤星兄弟、宮本留吉、中村寅吉、戦後は何と言っても尾崎将司青木功中島常幸だろうか。女性では樋口久子岡本綾子不動裕理など。その後を担って、日本の女子ゴルフ界をけん引してきたのが宮里藍である。その戦歴や功績はマスメディアに譲ることにしよう。


❖ 宮里藍選手の素晴らしさは、やはりゴルフを通して築き上げた人間性ではないだろうか。今回の引退表明の記者会見で、NHKはじめ多くのTレビ局、新聞社、雑誌などのメディアがこぞって取り上げた理由は、彼女の戦歴だけではなかろう。また、日本の女子ゴルフ界をけん引してきたという理由だけでもなかろうと思う。

❖ ゴルフは審判員のいないスポーツだ。自分で判定せねばならない。またルール規定の第1章にエチケットが取り上げられているのもゴルフだけである。スポーツとして強いだけでは通らない世界なのだ。このゴルフ生活が一般社会生活に即通ずるところにゴルフというスポーツの尊重される所以である。言い換えるとゴルフプレイは、人間の価値、人間として評価される社会生活の姿勢がそのまま現れるのだ。

❖ 宮里藍選手は日本でも海外でのゴルフプレイもゴルフ以外の姿勢も非常に高く評価されてきた人である。因みに今回の引退に寄せてアメリカのLPGAのコミッショナー、マイク・ワンがメッセージを寄せているので触れてみよう。「・・・この世の中で彼女より素晴らしい人はいないと思う。すべての人に対して敬意を示し、ファンや私のスタッフに対しても暖かかった。彼女のような全てを兼ね備えている人はそれほどいないと感じている・・・。感謝しています。」

❖ 記者会見の最後に挨拶には、彼女の人々への深い感謝の気持ちが表れていて、感動を覚えた人も多かろう。ゴルフから学んだ彼女の姿勢が漂っている印象を受けた。これからの人生を、ゴルフというスポーツが社会全般に認められるように、そしてゴルフから多くの生き方を学ぶことができることを、全国の若い人々に広め導いていっていただきたいと思う。