Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

ブックレビュー「マルガンという名の贈り物」 補足編

ブックレビュー「マルガンという名の贈り物」 補足編

❖ 小説「マルガンという名の贈り物」には、アベレージ・ゴルファーが上達するための参考になる会話が多く出てくるので、その点を取り上げてみたい。ケン・ブランチャードはビジネス・コンサルタントだけあって、ビジネスマンのスキルアップの方法をこの本に取り入れている。

 ❖ その1つは、プレーの準備方法やプレー中のスイング修正についての是非など、様々なプレーについて参考になるところが多い。たとえば、今日のプレーを89と設定してみる。ハーフは44で廻れば88で1打余裕があり、調子が行ければ87に目標を変えてもいい。コース難度で自分なりにパー4をダボに設定したり、ボギーにしたりと、結果が自分の目標打数になるように自分の目標を作り、達成することが大切という。

❖ コースのパー数ではなく自分で作ったパー設定をクリアすることにより、少しずつ成長するという方法を、オールド・プロが主人公に教えている。また、本書は18章から構成されていて、その大部分に主人公の「グッドショット」と「マリガン」というメモ書きが出てくる。これは、その1日のなかで、良好な出来事と努力すべきことを書く日記である。

❖ この辺が著者のビジネス・コンサルタントらしい構成で、ビジネスマンのスキル向上の方法をオールド・プロの口を通してゴルフ指導に取り入れている。この「書く」という行為は、ゴルフ・インストラクターの指導書に良くみかける。たとえば、NHK―BSで放送された番組「奇跡のレッスン」に登場するタイガー・ウッズ幼少期のコーチ、ルディー・ジュランはプレー後の反省点をプラス思考で書き留めることを勧めている。


❖ また、活躍時のタイガー・ウッズのキャディだったスティーヴ・ウィリアムズは著書「ゾーン・メンタルトレーニング」に、目標設定の重要さと記録することの大切さを語っている。ゴルフの上達には、プレーに関する必要な出来事を記録し、それを見ながら進めて行くことが何よりも重要な作業だとしている。

❖ 小悦「マリガンという贈り物」を2回にわたって書くほどの内容ではないが、ゴルフ・ファンとして読むと、ゴルフの上達方法もさることながら、ゴルフを愛し楽しむ行為として、また人生の教訓を限りなく教えてくれるスポーツとして、気づかされるところがあり、楽しく読むことができた。書斎ゴルフの好きな方々にお勧めの1冊である。