Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

*「ゴルフ」と「言い訳」の関係性!

「ゴルフ」と「言い訳」の関係性!


❖ ゴルフ・シーズン真っただ中・・・。調子のよい日と思わしくない日と、ゴルファーは悲喜交々の日々を送っているに違いない。さて、「ゴルフ」と「言い訳」は、切っても切り離せない関係にあるらしい。先日プレイした折り、シングルの同伴者が思いがけない不調を来たし、90近くも叩いた。その時のセリフが可笑しかった。「今日のキャディは色気があり過ぎて参ったよ!プレイにはほどほどが良いね!」それ程でもなかったのになぁと思いつつ、彼の「言い訳」に感心した。

❖ ジャック・ニクラウスもリー・トレビノもよく使った「言い訳」に、「初めて使うパターだよ!さてどんな具合だろう」と。名選手の中にはパターを2本入れていた人もあるという。「言い訳」には事前・本番・事後の3つがあるという。ニクラウスやトレビノは前もって予防線を張っておく事前の言い訳になる。

❖ ゴルフ・エッセイストの夏坂健の著作は多いが、その中にこの「言い訳」を取り上げている文がある。例を取り上げると「仕事の多忙」「寝不足」「虫刺され」「頑固な痔」「改造中のスウィング」「その日のパートナー」「合わないコース」「気に入らないキャディ」「前の組のスロープレイ」などなど35の言い訳を上げている。

❖ 氏の分析によると〈1〉プレイする環境のせい、〈2〉仕事関係のせい、〈3〉パートナーやキャディのせい、〈4〉クラブのせい、〈5〉体調に関するせい、などに分けられるのではないか、と。日本オープン初代のチャンピオンである赤星六郎は、当時のゴルフ誌に「言い訳」についての一文を載せている。

❖ 「ぼくの知っているゴルファーは、アリバイ(口実)が多過ぎた。真のスポーツマンは絶対にこのようなアリバイを拒否する。たとえコンディションが悪かったにせよ、いかなる事情にも条件づけられたにせよ、ひとたびトーナメントに出場したら、ベストを尽くし、勝って傲らず、負けて恥じず、虚心坦懐、一切の弁解をしないものこそ、真のスポーツマンと言えよう。」

❖ 明治生まれの気骨が滲み出ているセリフだが、この文のタイトルは「チャンピオンシップに出場する方々へ」という。公式の試合へ参加するゴルファーを対象としているものだが、我々アベレージ・ゴルファーにとっても本来のゴルフ精神に則るならば、この含蓄のある言葉、姿勢を、心の底にしっかりと息づかせる大切さを教えてくれる。(了)