Golf My Wonderland

ゴルフエッセイ~見たこと読んだこと気づいたこと~気ままに書いています。

マッチの王者、片山晋呉のコースプレーを追体験してみる!!!

マッチの王者、片山晋呉のコースプレーを追体験してみる!!!

❖ 先日マッチプレー選手権で優勝した片山晋呉のコースプレーを廻ってみた。会場の浜野GCが9月11日に前日の決勝と同じグリーンの速さとピンの位置というセッティングでプレーできるよう、一般に開放してくれた。

❖ 準決勝と決勝の2日間、各ホールを片山晋呉について廻り応援したので、彼のコース戦略と対戦の仕方を追体験しようと18ホール回ってみた。その感想は、何といってもプロの飛距離が凄いさ、戦略としての2打目ショットの正確性、そして相手との心理作戦などなど、アベレージ・ゴルファーとして、普段感じることのできないプロとの違いを実感した。

❖ 会場の浜野GCは、コース設計家、井上誠一氏が設計図を残し亡くなった後、水の魔術師、小林光昭氏が遺志を継いで大成建設がコース施工、1984年(昭和59年)に開場した。これまで「富士通レディストーナメント」「日本プロゴルフ選手権」など、プロの大会が開催された名門コースである。

❖ さて、追体験は彼らのとてつもないレベルの高さを、身をもって実感したが、それはむしろ当然のこと、しかし、追体験から感じる思いは一入である。まず飛距離。浜野GCのチャンピオン・ティは約7200ヤード。そう短いコースではない。しかしロングホールは4つとも527y〜577yあるが、そこを彼はいずれも2オンする。彼にしてそうなのだから、ロングヒッターの多い最近のプロには短か過ぎることを痛感した。ロング・コースの距離はこれから600y以上必要な時代なのではなかろうか。

❖ プロは2打目の正確な距離感が要求されるが、それに応える正確なショットを持っている片山晋呉を改めて感心した。特にマッチプレーの場合、相手との競技なので、先にアドバンテージをどう取ることが重要。彼のショットメーカーである所以を思い知らされたが、アベレージ・ゴルファーは2打目のショットの正確性を重視した練習こそ重要なのだと改めて学んだ。

❖ もう一つ、相手との心理作戦。これは本番を見ていて凄い迫力を感じたが、追体験ではわからないが、これは当事者でなければ理解しがたいところと思う。片山晋呉はインタビューで1ホール1ホールが決勝です、と言っていたが、対戦ホールすべてに全神経を使ったプレーとはどんなものか、またその結果残る疲労感は大変なものであろう。プロ経験者でないと分からない。

❖ ボビー・ジョーンズの著書「ダウン・ザ・フェアウェイ」に、1試合が終わると4〜5kgは痩せてしまうと書いてあったが、プロのマッチプレー観戦というものは、対戦の当事者の心理、神経の及ぶところを想像しながら、プレーの凄さと共に、観客を唸らせるゴルフの面白さを体験する喜びがある。マッチプレーがゴルフの王道といわれる所以なのかも知れない。そんなことを考えさせられる追体験であった。